日仏クラブは、経済及び地政学上の課題について取り組むことを目的に1980年以降毎年、日仏の主要企業トップが一堂に会する総会を開催しています。第32回総会は、オレンジ社会長(元ヴァレオ社会長)のジャック・アッシェンブロワ氏と堀場製作所CEOの堀場厚氏、両議長出席のもと、パリで開催され、パリ・イルドフランス商工会議所会頭兼日仏経済交流委員会(CEFJ)会長のドミニク・レスティノ氏ら約六十名が出席しました。
世界的な地政学上の緊張の高まりに加え、生成AI(ジェネレーティブAI)とそのテクノロジーや人類への影響、さらには、2024年パリオリンピックと2025大阪・関西万博を見据えた文化、スポーツ関連事項などが議題に取り上げられました。エリゼ宮(大統領府)でのエマニュエル・マクロン大統領のスピーチを皮切りに、ブルーノ・ルメール経済・財務相や、先般レスティノ会頭とともに訪日したイル・ド・フランス地域圏のヴァレリー・ペクレス知事ら要人が、日仏関係の強化を支持する考えを表明。日本企業のトップらも同様に、2日間にわたり行われた交流を評価しました。
さらに、オランジ社の最先端バーチャルリアリティ(VR)ヘッドセットによるイマーシブ体験「エターナル・ノートルダム」にも参加。数世紀に及ぶノートルダム大聖堂の歴史が見事にデジタルで再現され、歴史上の出来事や人物に遭遇しながら、大聖堂の秘密を探る旅を体験することができました。
最後に、日仏クラブの会長職は富士通に引き継がれ、2024年に日本で開催される次期総会の準備が始まります。前会長を務められた堀場製作所CEOの堀場厚氏は、4年間にわたり日仏友好の深化と経済界の水準引き上げに寄与したことを高く評価されました。