華やかな仮面舞踏会の裏には、時に最も暗い情熱のドラマが潜んでいます。ジュゼッペ・ヴェルディの傑作《仮面舞踏会》は、この光と影のパラドックスから幕を開けます。
本作は、1792年に実際に起きたスウェーデン国王グスタフ3世暗殺事件を題材にしていますが、王の殺害を舞台に描くことに対する検閲の圧力により、物語の舞台はスウェーデン宮廷からアメリカ・ボストンへと変更されました。王は総督に、しかし物語の核心である禁じられた愛、裏切り、復讐はそのままに。
今回の演出では、ジルベール・デフロがこのアメリカ設定を踏襲しつつ、舞台をリンカーン時代のアメリカへと再構築。理性と迷信、権力と衝動、名誉と欲望といった普遍的なテーマが、ヴェルディの華麗で胸を打つ音楽によって際立ちます。
仮面が剥がれ、真実が現れるのは、まさに幻想が極まったその瞬間
📍Opéra Bastille | Pl. de la Bastille, 75012 Paris


