ルイ・シュヴァイツァー氏へのオマージュ 

CEFJからのオマージュ

ルイ・シュヴァイツァー氏が私たちのもとを去られました。2009年から、パリ・イル=ド=フランス商工会議所によって1997年に創設された日仏経済交流委員会の特別顧問を務めてくださいました。 彼はその卓越した洞察力、鋭い分析、そして何よりも先見性に基づく貴重な助言を私たちにもたらしてくれました。公正な人、国家の人として、彼はルノーで20年、そのうち13年をトップとして過ごされました。

その後も、フランスの投資諮問委員会の会長など数々の重要なポストに就かれました。中でも日本に対しては「対日フランス外務大臣特別代表」として大統領の訪日同行、日本からの要人との接触をしておられました。 彼と出会った私の最初の記憶は、東京の日産の大会議室で、グローバル・アライアンス・ミーティングの共同議長としての準備をしていたときのことです。静寂の中でひとり深い集中を保つその姿が、私の中で今でも鮮明に残っています。 

彼は時折、私にこう尋ねました。 

 
「ルノーと日産の人たちは、本当に互いを理解できていたのだろうか?」 

 
数名の日仏バイリンガルを除き、彼らは英語でやり取りしていました。母国語は、その人の文化を体現します。 「異文化間の接触法」と簡単に言うものの、実際には様々な違い(背景、その時の状況、個人差、経験の有無など)が絡み一言で片づけられるものではなく、魔法や近道などない。あるのは、相手を知ろうとする思いやる姿勢が、信頼に基づく人間関係を育てるのだと思います。 

そして改めて思うのは、これこそが CEFJ の使命だということです。シュヴァイツアー氏は、最後まで自問自答していました。 そしてその答えをご自身見つけようとする如く、深い理解と大いなる優しさをもって、我々により沿い続けてくださり、よくこう語ってくださったものです。 

「皆さん、日本市場を目指すなら、フランス市場を目指すなら、CEFJ に参加すべきです。」

心よりの敬意と深い感謝の念を申し上げます、 シュヴァイツァー氏——そして、親愛なるルイへ。


ルノーによるオマージュ

ルイ・シュヴァイツァー氏が、2025年11月6日に逝去されました。ルノーおよび自動車業界の歴史において、深く刻み付けられた足跡を残された人物でした。

ビジョンと大胆さを兼ね備えた戦略家として、シュヴァイツァー氏は国家企業であったルノーをグローバル企業へと変革しながら、常に「人」を意思決定の中心に据えてこられました。

1986年にルノーに入社後、数々の要職を経て1992年から2005年まで会長兼CEOを務めました。その指導のもと、ルノーは大きな変革を遂げました。民営化、国際展開、ダチアの買収、サムスンモーターズの買収、そしてトゥインゴ、メガーヌ、スカニック、カングー、ローガンなど、世代を超えて記憶に残る象徴的なモデルを次々に生み出しました。F1では6度の世界タイトルを獲得し、ルノーの名声を再び高めることにも成功されました。

また、シュヴァイツァー氏は日仏間の協力関係を象徴する存在でもあり、信頼と補完性を基盤とした新しい協業モデル「ルノー・日産アライアンス」の創設者でもあります。このアライアンスは、ルノーを世界のトップメーカーの一つへと押し上げる原動力となり、日仏協力の模範ともなりました。

こうした顕著な業績に加え、私たちは、従業員一人ひとりを尊重し、耳を傾ける彼のマネジメントスタイルを忘れません。その手腕と人間味あふれる面、厳しさと優しさを併せ持った稀有なリーダーでした。

ルノーグループの経営陣および社員による数々の追悼の言葉は、彼がいかに卓越したリーダーであったかを物語っています。その先見性は、今なお私たちのグループ全体に影響を与え続けています。

ご遺族ならびにご関係者の皆様に、心よりお悔やみを申し上げます。

ルイ・シュヴァイツァー氏へのオマージュ